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家計簿に株式や投信の評価額を記帳しないほうがいい理由3つ|エクセル複式家計簿

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つみたてNISAやiDeCoなど、投資初心者でも資産形成を始められる制度が整ってきましたね。
そんな中で、みなさんは株式や投資信託を購入したとき家計簿に記録していますか?

私はエクセル複式家計簿で投資信託の購入を記帳しているのですが、困ったことに株式や投資信託は価額が変動してしまうんです。
このままでは株価の値動きが家計簿に反映されません。
株式が値上がりしようと、値下がりしようと、家計簿の中では関係なくなってしまいます。

真の家計を把握するためには評価額も家計簿に記帳したほうがいいのかしら?

そんなお悩みにファイナンシャルプランナー3級の資格を持つ私の考えをお伝えします。

結論から言うと、家計簿に株式や投資信託の評価額を記帳しないほうがいいです。
なぜなら家計簿の本質を見誤る危険性があるから。

この記事では家計簿における評価額の取扱いについて考察します。
「どうしても評価損益を記帳したい!」という方に向けて、企業の簿記ではどう処理しているかを調べてまとめました。
合わせてご覧ください。

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評価額は未確定のもの、気にしすぎは禁物です!

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家計簿には評価額を書かないほうがいい

さて、つみたてNISAや投資信託の評価損益は家計簿に書く必要があるのでしょうか?

結論から言うと、家計簿に株式や投資信託の評価額を記帳しないほうがいいと考えます。
なぜなら家計簿の本質を見誤る危険性があるから。

具体的な理由は以下の3つです。

  1. 確定していない損益の記帳は誤解を招くから
  2. 営業利益を見て家計改善を考えるべきだから
  3. 見ようと思えばいつでも確認できるから

それぞれ説明していきます。

①確定していない損益の記帳は誤解を招くから

1つ目の理由は、確定していない損益の記帳は誤解を招くからです。

まだ売ってもないのに利益や損失を記録してしまうと、集計したときに勘違いが起きやすくなります。
例えば、毎月末に株価を記帳した場合、こんな誤解が生まれます。

  • 株の成績が良かっただけなのに、月収が多いと見誤る
  • 株が暴落しただけなのに、今月は赤字だと見誤る
  • 2021年は毎月黒字だと思ったら、株が好調なだけだった

もちろん、勘定科目を分けて記帳しているので、ちゃんと読めば間違えることはありません。
しかし、パッと見では分かりにくくなってしまいます。

家計簿で見るべきは収支のバランスと資産負債のバランスです。

みなさんは収入と支出の関係を見える化するために家計簿をつけているはず。
株価というモヤがかかって家計の全体像が見にくくなってしまうと、家計簿本来の目的を果たすことができませんよ。

もし運用損益を見守りたいなら、家計簿とは別で管理したほうがいいと思います。

②営業利益を見て家計改善を考えるべきだから

2つ目の理由は、営業利益を見て家計改善を考えるべきだからです。

営業利益とは本業で生み出した利益のこと。
家庭で見ると、家族が働いて得た収益から生活費を払って、残ったお金が営業利益になります。

家計簿は、家庭の営業利益を上げるという目的のために用いる手段です。
家計改善においては、この営業利益を上げることが最重要課題です。

  • 年収アップ
  • 固定費削減
  • 変動費削減

転職したり、格安スマホにしたり、保険を解約したり、です。

一方で、株式やつみたてNISAの評価損益は営業外利益に該当します。
つまり本業とは関係ない部分の稼ぎです。

家庭における営業利益と営業外利益をまとめるとこのようになります。

  • 営業利益=収入ー支出
  • 営業外利益=資産 × 運用利回り

作家の橘玲(たちばなあきら)さんは、上記の営業利益と営業外利益を使って「お金持ちの方程式」を定義しています。

富=収入ー支出+(資産 × 運用利回り)

今回気にしている株式などの評価損益は営業外利益であり、家計簿で見るべき範囲の外だと言えるでしょう。

営業外利益を見て、「くそ~、もっと運用利回りが高ければ今月黒字なのに!」なんてトンチンカンな考えに陥らないように気をつけてくださいね。

③見ようと思えばいつでも確認できるから

3つ目の理由は、見ようと思えばいつでも確認できるからです。

最近のネット証券はとても便利で、マイページでサクッと現在の保有資産の評価額を教えてくれます。

取得価額を家計簿に記帳しておけば、どれだけ上がったか(下がったか)は一目瞭然ですよ。

どうしても評価額が気になる方は備考欄にでも書き留めておけばいいと思います。

法人における有価証券の取扱い

「実際の企業で行われる簿記では有価証券をどのように扱うのか」も調べてまとめました。
複式家計簿を使っている方で、どうしても評価額を記帳したい場合は参考にしてください。

簿記3級の人
簿記3級の人

簿記3級では習わない範囲なので、ネットで調べてみました。

個人的な家計簿の参考にするために調べた内容です。厳密さに欠ける部分がありますことをご容赦ください。

参考にしたサイト>>>
[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)
売買目的有価証券とは?時価評価の仕訳方法や有価証券評価損益の法人税の取扱 | クラウド会計ソフト マネーフォワード

売買目的有価証券の具体的な仕訳

一般的な簿記では、値上がりを期待して買った株式などを売買目的有価証券という勘定科目で扱います。
売買目的有価証券は流動資産として取扱い、評価差額は当期の損益として処理されます。

そして、評価額は期末の時価を用います。

企業が保有する有価証券は、おもに4つの種類に分かれます。
・売買目的有価証券
・満期保有目的債権
・子会社株式
・関連会社株式
・その他有価証券
売買目的有価証券は流動資産、そのほかは固定資産として扱います。

家計簿に関係ありそうな売買目的有価証券に絞って、その仕訳を見ていきましょう。

売買目的有価証券の具体的な仕訳

売買目的有価証券(単に有価証券といいます)を購入してから売却までを、具体的な取引で見ていきます。
簡略化のために、税金や手数料は省略します。

  • 10万円の有価証券を買った
  • 期末に価値が8万円に下落した
  • 今期は売却しなかったので翌期に繰り越した
  • 期中に値上がりして15万円になったので売却した

10万円の有価証券を買った

「10万円の有価証券を現金で購入した」取引は、下のように書くことができます。

借方金額貸方金額
有価証券100,000現金100,000

貸借対照表の資産の部(取得時)

有価証券 100,000

期末に株価が下落した……

残念ながら、10万円で買った有価証券が8万円に下がってしまいました(2万の損)。
まだ売却していないので、今期の評価損として処理します。

借方金額貸方金額
有価証券評価損20,000有価証券20,000

貸借対照表の資産の部(期末)

有価証券 80,000

帳簿上では損しているけど、まだ実際には損していない状態です。

翌期初に振り替える

前の期では2万円の損を出してしまいましたが、実際にはまだ売っていませんので、これから上がって利益が出る可能性も秘めています。

ということで、有価証券の金額を取得価額の10万円に戻す処理を行います。
これを洗い替えと言います。

借方金額貸方金額
有価証券20,000有価証券評価損20,000

貸借対照表の資産の部(翌期初)

有価証券 100,000

気を取り直していこーってイメージです

値上がりしたので売る!

運良く市場が好調で、10万円で購入した有価証券が15万円になりました。
すぐに売って現金化すると、このように書けます。

借方金額貸方金額
現金150,000有価証券
有価証券売却益
100,000
50,000

貸借対照表の資産の部(売却時)

有価証券 0、現金 150,000

これで現金10万円が15万円になりました!

まとめ 家計簿の本質を見誤らないで!

というわけで、家計簿に株式や投資信託の評価額を記帳すべきかどうかについて考えてきました。

結論、記帳しないほうがいいです。
理由は以下の3つです。

  1. 確定していない損益の記帳は誤解を招くから
  2. 営業利益を見て家計改善を考えるべきだから
  3. 見ようと思えばいつでも確認できるから

どうしても株価の変動を記録しておきたいのであれば、備考欄に記入するか、家計簿とは別で管理することをおすすめします。

以上! 参考になれば幸いです。

エクセル複式家計簿の作り方

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